ラベンダーの夜明けの海

2018年12月

モーニング娘。'18コンサートツアー秋~GET SET GO!~ファイナル 飯窪春菜卒業スペシャル

 

飯窪さんが卒業した。この目で見届けたはずなのに、まだ実感がない。

本公演は私にとって二回目の「GET SETGO!」で、9/23の座間以来、約3か月ぶりの参戦である。飯窪さんの卒業よりも、まず大好きなモーニング娘。のライブにいけるということが楽しみで楽しみで仕方がなくて、早くこの日が来てほしいとまで思ってしまったくらいだった。実際むちゃくちゃ楽しくて、ずっとふわふわしていて、とにかく夢のようだった。すべての曲を口パクで口ずさんだり、簡単な振り付けは一緒に動いたり、モーニング娘。が自分の思った以上に自分に沁みこんでいるんだなと思った。私はやっぱりモーニング娘。が一番好きだ。

飯窪さんが卒業してしまったという実感がまだ全然湧かない。次の現場で11人になっているのを見て、はっとその存在の大きさに気づくんだろう。大きな手術をしたのに、まだ麻酔が効いているため具体的な状況がまだ分からないというような気分。さて、私はどれだけの傷をこしらえているのだろうか笑

余談だが、座席がアリーナA7ブロックサブステ最前とかいうむちゃくちゃ良席を引き当ててしまった。カラーTを着てこなかったこと、寒いからってクローゼットからセンスのかけらもない一番分厚いカーディガンを取り出してきてしまったことに大変後悔をしている。 今回のブルーレイには絶対映ると思う。羊とキウィがスキーしてる服を着ている人がいたらそれは私である。それはともかく、とにかくめちゃくちゃ前で、良席で、何もかもが良く見えた。

メンバーがサブステに来ると、前には誰も居なかった(正確には紐をもってしゃがんでいる警備の人がいたけど)。本当に目の前だった。メンバーの後ろ姿とスタンド12階の満点のサイリウムそして私。メンバーはいつもこれに対峙し、背負っているのかと思ったら鳥肌が止まらなくて、私なら消えてしまいそうなのに、ここにいる今ただでさえヤバいのに、みんなはそれを逆に跳ね返して圧倒させていて、それがすごく美しくて、頼もしくて、かっこよかった。ああ大好きと、心から思った。語彙が死んでる。座間も3列目だった。このツアーの良席引き当て具合にビビり倒している。Happy&Luckyのツケを払いすぎてしまったので、来年は大殺界かもしれない。

 

全体の感想

セットリストが、基本的に「今」のモーニング娘。を体現した内容だった。現メンバーが参加していない過去曲でも度々カバーしている曲だけを歌っている。今のモーニング娘。とは何ぞや、立場を明確にしたライブだったと思う。「自由な国だから」~「笑えない話」までの、めちゃくちゃタフで前しか見なくて、でも前しか見ないがゆえに冷徹で残酷でもあり、それがゆえに擦り傷をたくさんこしらえているみたいな曲順がめちゃくちゃかっこいい。スポットライトを浴びながら、約1万個のサイリウムを浴びながら、それ以上にこちらを圧倒し君臨してくるのがかっこいい。惚れ直した。「自由な国だから」冒頭ではメンバーと一緒に小田ちゃんを拝み倒した。

今回の公演では黄金期メドレーがなぜかめちゃくちゃ刺さってきて、飯窪さん卒業セレモニーよりもエモーショナルになり、「この星は美しい 2人出会った地球」のところで本気で感動した。何回も聴いているのに。この時本気に「世界平和」を心から願ってしまったので、やっぱハロプロは宗教だ。

 

メンバー毎感想

・飯窪春菜

ビジュアル仕上げすぎ。モーニング娘。としての最後の晴れ舞台を、最高のコンディションでもって迎えている。自分の一番きれいな時期と、卒業の時期をぴったり合わせた、素晴らしいプロ意識。セレモニー衣装がパンツアレンジになっており、新しい風をビュンビュンと吹かせていた。今気づいたが、飯窪さん居なくなったらモーニング娘。のセンスと話術と渉外がダダ下がりじゃん…どうする。

関係者席も大御所揃いだった。香港から直行で道重さんが駆けつけてくれてくれたり、中川翔子氏、藤子不二雄A先生、そしてハロオタみんな大好きな太陽とシスコムーンの稲葉さんと小湊さんなど、今までの卒コン以上に多方面から人が押し寄せていた。飯窪さんはマジで人望が厚すぎる。

卒業コンサートが終わった後、デビューから今までの飯窪さんの写真を見返た。今は「飯窪さん」と言われると「デコだし茶髪の派手な今の」あの顔が浮かぶけど、実は2017年末くらいまでずっと黒髪で、前髪があって、大人しめの外見をしていたのだった。正直、自分自身を出せるようになるまでに時間がかかった。73か月間在籍していたが、飯窪さんがガチで本領発揮できたのは1年くらいなのではないかと思う。歌やダンスは飯窪さんの良さを一番端的に表現できる手段ではなかったし、本人の興味が多方向にありすぎた。モーニング娘。は彼女にとって窮屈な籠になってしまったということなのだろう。モーニング娘。という制約から外れた今、どんな跳躍をしてくれるのかとても楽しみだ。

昨日(2018/12/19buzzfeedの生放送を見たら、飯窪さんが思った以上に「普通の人」で「我々と同じ時代を生きており」、言葉が翻訳なしに「伝わる」と感じた。シャバに戻ってきたのだとさえ思った。飯窪さんは「我々」になった。そう思って改めて「我々」がモーニング娘。を見たときに、あの「普通の人」がどうやってあの様々なポケモンたちと渡り合ってきたのか、その苦労と世渡り術には感服するものがあるとさえ感じてしまった。どうやら私はメンバーのことを天界にいる八百万の神のように思っているらしい。

 

・譜久村聖

力強くて頼もしくてめちゃくちゃかっこよかった。池澤夏樹の『ハワイイ紀行』の中に、ポリネシアの人は人を送り出したり迎えたりするとき、部族で一番身体が大きくて力の強い者たちが出ていかつい舞を踊るみたいな記述があったのを思い出す。フクちゃんは飯窪さんに対してまさに同じことをした。リーダーとして、大きな身体で飯窪さんに心からエールを送っていた。いつも、この人はとても想いが強い人だなと思うけど、今回は歌からそれが伝わってきて、こんなに信念の強さをきっちり表現できる人はなかなか他にいないのではと思う。「Only you」の歌詞がズシンドカンと伝わってきて、こんなに「重い」歌だったんだと初めて知った。背中を叩くどころかぶっ飛ばしてたよね。

スポットライトやサイリウムの受け止め方がすごく印象的だった。他のメンバーはファイナルファンタジーでいうリフレクがかかっているという感じなんだけど、フクちゃんははじき返さないで一旦全部受け止める。全身で全部それを受け止める。それから「お礼」のように返す。本当につよくて頼もしくて堅牢な人だと思った。「ノブレスオブリージュ」、騎士道精神をしっかりと弁えた格式の高い貴族みたい。ウィンザー朝かよ。

一方、どこかの曲で(「What is love」かな)サブステに来た時、すっごく細くて、とてもはかなくて、今にもどこかへ消えていってしまいそうな姿が印象的だった。

 

・生田衣梨奈

見直した。サブステから見て一番「美しい」と思った人は生田さんだった。単純に造形が良い。肌が白くてスムースで、鼻筋がすっと通っていて、頭が丸くて、首が長くて、腕の筋肉が盛り上がっていて、おなかは6つに割れていて、脚にしっかりと筋肉がついている。健康で鍛え上げられた美しい身体だった。

生田さんは周りをよく見ている人で、前回見た座間ではいろんな人とアイコンタクトして、そのたびに笑ったり変顔したりしてるなあと思ったが、今回気づいたのが、客席もめっちゃよく見ているということ。ふとした時に真顔ですっと客席を眺めて、何もなかったようにすっと視線を戻している。いつも思うんだけど真顔で物を見る時何を思っているんだろうか。

私はパフォーマンス時よりも普段の生田さんを見て、その「ワンちゃん」っぽさにキャイキャイ喜んでいて、パフォーマンスでは人間の真似を一生懸命真似してみる「ワンちゃん」ぽい動きが大好きだったんだけど、今回はパフォーマンスが普通に(ごめん)めちゃくちゃかっこよかった。つい最近までは移動で気抜いてたくせに…(ごめん)

いつもは泣かない生田さんが、今回はベソベソしてて、そのたびにアハハと笑いをいれて誤魔化していて、けなげで気丈でかわいくて、すごくかわいそうだった。生田さんにとって飯窪さんという存在は思った以上に大きかった。これからはふとした時に無条件にダル絡みして甘えられるお姉さんがいなくなる(フクちゃんはなんか違う気がする。言い表せないけど、ライフワークだからいつでも本気だし、「無条件」ではないし、そんなに「軽い」関係じゃない気がする←昨日アイドル三十六房でフクちゃんの話を聞いてこの考えは概ね間違っていなかったと思った)から生田さんにとって、踏ん張りどころなのではないかと思う。どうかそれの重さを感じないで、今のままで、モーニング娘。でやりたいことをやり続けていってほしい。

 

・石田亜佑美

久しぶりのボブはあまりに可憐で、モーニング娘。'15の頃と全く変わっていなかった。あのころの、いつも鞘師さんのそばに寄り添っていたパンジーのように可愛らしくて可憐な石田さんを思い出した。あれから3年が過ぎて、むちゃくちゃ成長して、自分に自信もついて、タフで安定したパフォーマンスを披露しつづけてくれているけれども、ボブにしたとたんあのころの儚さが出た。あれは15の石田さんがタイムスリップしてきたのではないかと思うくらいに。

石田さんは本当によく動く人だ。パフォーマンスの肝だ。ダンスで低いところの振付をするとき、石田さんだけそのまま頭の位置を下げるので、視線がより低くなる。アリーナのオタクの頭と同じ位置になってじゃんじゃん目が合う。そのとき目をそらしたり、遠くを見たりせずに、恥ずかしいとか思わないでこちらにアピールしてくれるからすごく好きだ。

無駄な脂肪が一切なく、シェイプアップされていて超キン肉マンなんだけど、おへそが奥まった深いところにあるからお腹がふわっとして見えた(本当は腹筋)。それが幼児みたいで可愛かった。

卒業コンサートの度に思うけど、石田さんは素直な人だ。石田さんはとても素直な人だから、絶対に傷つけたくないと思う。照れくさいのか飯窪さんに向かい合わずに二人並んでいたのが阿佐ヶ谷姉妹みたいだった。

 

・佐藤優樹

自分の見せ方を完全に体得した。自分のパートを絶対に逃さない。カメラを逃さない。アピールを怠らない。ソロパートの度に女子たちがキャーキャー言っていたという証言を聞いた。女子に人気なメンバーは、工藤さんや加賀楓さんのようにちょっとボーイッシュで、キャラクター的にもイケメン要素がある人が多いけど、佐藤さんはそういう企みをまったく行っていない。異性的なアピールをすることなく同性、しかもレズビアンでもない「普通の」女子たちをひきつけるのはマジですごいことである。逆に女子は佐藤さんの何にそんなに惹かれているのか。そのカリスマ性は何なんだろう。でも私もソロパートのたび「ヤッバw」って思ったから、パフォーマンス力が半端ないことは確かである。

小田ちゃんを強烈な照明の前に連れてきて目つぶしするというイタズラをしていたけど、そういうのは5歳くらいでやっていいか悪いかわかるものだから、いい加減善悪の判断をつけて欲しい。言われないと分からないので一つ一つ学んでいくしかない。

 

・小田さくら

パフォーマンスするために生まれてきた人だということを実感した。小田ちゃんはブログよりバラエティより絶対的にライブ・パフォーマンス向けの人である。

歌・ダンスのクオリティが高い。他のメンバーより何倍も抜きんでている。安定性もありながらさらに進化している。どんだけ伸びるの。どこまで伸びるの。

今回は生田さんと同じく、造形の美しさに目を惹かれた。肌がスポットライトを「吸収」して、真珠のように柔らかに発光している。他のメンバーより色黒なのだけど、ステージではそれが逆に大きなアドバンテージになっている。ライトが強烈でしかも白いから、色白のメンバーはそのまま真っ白に白飛びしてしまう。しかし小田ちゃんはライトをいい具合に中和させ絶妙にシルキーになる。新鮮な牛乳に淹れたてのコーヒーを少し垂らした、おいしそうなカフェオレのようだ。上半身・体幹・太ももの筋肉と肉づきとそのハリ具合のしっかりさは人一倍だが、脚が誰よりも華奢である。プロポーションがおばけすぎた。ピチピチでハリがあるのにかつ細いという矛盾を両立させている。小田ちゃんは素直に、素材がめちゃくちゃ良い。

ソロパートでは顎を少し上げて半目で歌うようになった。「ナルシスかまってちゃん」の「チュルル」のパートはその顔で首から手を出してピロピロさせていて、鏡で練習している姿を思い浮かべて笑ってしまった。いつも工夫がものすごいよね。

 

・野中美希

短期留学の件でいろいろ思うことがあった。アクシデント以外で「途中離脱」を許された存在ということで、どれだけのポテンシャルがあるのか、どれだけの魅力があるのかを厳しい目で見た(と思う)。個人のスキルを上げるためにモーニング娘。の活動を離脱したというのは野中が初めてである。野中より前の人たちで、やりたいことができた子たち、それがモーニング娘。の活動スケジュールと合わなかった人たちはみな、「卒業」という道を選んでいる。野中は活動に「穴」を空けることを許された。事務所にとって、野中はそうまでしても手放したくないモーニング娘。に欠かすことのできない人物だいうことになる。そのコアは英語で、今後海外にガチで殴り込みに行くのだろうと思った。野中はチャンスを絶対に逃さないし、与えられたチャンスを100%以上に活用して自分の力にする人だ。心配するどころか、大いに期待している。

今回は残念ながら春ツアー尾形春水卒業コンサートの方がいいなと思った。「Get set go」はパートが少なくなかなか見せ場がないからそれも残念だった。野中さんはもっともっと根拠のない自信をもって「私」ってグイグイ出てくる方がいいと思う。私はそれを望む。

 

・牧野真莉愛

卒業コンサートの時だけはいいことを言う。いつものMCは意味わからないしつまらないし、端々からモーニング娘。より野球に興味と愛があることをどうしても感じてしまうからそんなに好きならモーニング娘。なんか辞めろやと思ってしまう時もある。卒コンの時後で思い返すと一番しっくりくることを言っている。私のメンバーへの思いと、牧野さんの思いが似ているもしくは言語化の様式が似ているのだと思う。

腕を上げるたびにあばら骨が浮き出ていたのが印象的。そのひょろりとした体躯は、モーニング娘。というよりかはkpopっぽかった。モーニング娘。はキン肉マンが多い。体型維持、頑張っているんですね。無理しないでね。

 

・羽賀朱音

飯窪さんのセレモニーで泣くのを我慢してひたすら真顔で下を向いていたのが印象的だった。その真顔が、いつかのDマガで見た一発芸で笑ったら負けの企画の時と同じ、不機嫌というか頑固というか頑なな顔だった。そういえば昔はそういう頑固っぽい子どもな面もあったけど今は柔軟性が増えて、メンバーのなかでケタケタ笑っているなとほほえましくなった。工藤さんが卒業したことで、オタクが勝手に内輪で話しているべき工藤さんに関するどうでもいい称賛をしなくなったので安堵している(しかしあれをすることで、あかねちんに何かメリットがあったのだろうか? いしどぅー推しも謎すぎた。今も時々してるけど)。他人よりも、まず自分を売り込むことに専念してほしい。新曲「I surrender 愛されど愛」では印象的なパートをゲットしていたが、声が野太すぎて笑った。応援してます。

 

・加賀楓

今回のツアーでダンスメンとして名乗りをあげたらしい、周りでの評価が急上昇しまくっているメンバーだった。Dマガのでドッチボールの本気具合とか、寝起きが悪すぎて起こしてくれた横山を枕で殴ったというようなエピソードが粗暴すぎて単純に「怖い」という印象を抱いていたが、ビジュアルもずいぶんと進化して、雰囲気が柔らかくなったと思った。外見の通り女子人気が急上昇だと思うので、それで勢いをつけてついでに先輩を超えていっちゃえばいい。まずは横山を倒そう。

 

・横山玲奈

かわいい。超かわいい。本当にかわいい。私は笑顔より、ふとした時の真顔が大好きだ。メドレー続き終盤、体力の限界っぽいときの横顔がいつもの笑顔とは違って、完全にシリアスよこやんで、うわ美…と思ってしまった。「only you」や「月夜の晩だよ」ではパートが与えられていて、それを歌い上げる時の顔が一生懸命で初々しかった。先輩たち余裕でドヤ顔で歌うから逆に新鮮だったな。「誰も彼も君のことをいっぱい大好きになっていくのが現実」自分で歌ってるけど君ってあんたのことやん、自分のこと歌っちゃってどうすんのほんとかわいいね(甘やかしすぎ)。

 

・森戸知沙希

ロック。超ロック。モーニング娘。はR&Bやソウルっぽい人が多いけど、森戸知沙希さんはロック。宮本佳林ちゃんと並ぶくらいロック。小田さくらちゃんはローリンヒルだけど、森戸さんはアヴリルラヴィーン。「自由の国だから」と「邪魔しないでhere we go」は毎回めちゃくちゃかっこいい。ダンスメンでもあり、ポスト石田さんだと思っている。ダンスの時の表情が誰よりもかっこよくて好きだ。

でもぶっちゃけ今回は森戸さん本人より、私の前の列で踊り狂ってジャンプしまくってた森戸オタの方が印象に残った。森戸さん一筋で、他のメンバーがステージ近くに来ても双眼鏡で遠くの森戸さんを見ているという神聖なるオタク。たぶんというか絶対カントリーガールズからやってきたと思うのだけど、もうすでにモーニング娘。の振付が全曲完璧に入っていて、勉強家だなあと思う。

 

飯窪さんが卒業したことで、譜久村聖さんと石田亜佑美さんが最年長になった。現役910期メンバーにとって、というかそのオタクにとって「今後」がいよいよ眼前に迫ってきている。覚悟しなければならない時は、もうすでにすぐそこまで来ているのかもしれない。ぶっちゃけ年上組が卒業発表したら、私はマジで立ち直れなくなるから、お願いだから、誰も卒業発表しないで…。ほんと無理…。

 

セットリスト

01. 自由な国だから

02. 君さえ居れば何も要らない(updated

03. Are YouHappy?

04. Tokyoという片隅

05. そうじゃない

06. Only you

07. ブレインストーミング

08. 憧れのStress-free ~モーニング娘。'18 ver

09. 邪魔しないで Here We Go!

10. 笑えない話

11. ナルシス カマってちゃん協奏曲第5

12. フラリ銀座

13. 冷たい風と片思い

14. そうだ!We're ALIVEupdated)~LOVEマシーン(updated)~ザピ~ス!(updated)~恋愛レボリューション21updated)~Go Girl ~恋のヴィクトリー~

15. 恋してみたくて

16. ロマンスに目覚める妄想女子の歌

17.Moonlight night ~月夜の晩だよ~

18. What isLOVE?

<アンコール>

19. ING / 飯窪春菜

20. Y字路の途中

21. Isurrender 愛されど愛

22. OneTwoThreeupdated

23. わがまま 気のまま 愛のジョーク

12/9アタックno1の午前公演を見に行ってきました。



ストーリー(公式HPからの引用)

 

   言わずと知れたバレーボール漫画、スポ根アニメの金字塔。

   富士見高校に入学し、バレーボール部に入部しようとした鮎原こずえ。

   中学のバレーボール全国大会で争い、一方的にライバル意識を持っている早川みど

   り。

   二人の友情が、衝突や和解、結束を呼んでいく。

   富士見高校バレー部は、こずえは、日本一になれるのか!

   バレーボールに青春を捧げる女子高生たちの、汗と涙と友情の感動作を初舞台化で  

   す!!



感想

 思ったより良かった。演出が「一枚のチケット」の星田良子さんということで、「ヤバい」ことになるかもしれないという危惧を抱いていた(演者を見る目が鋭くて、めちゃくちゃ気にかけてくれることに関しては大尊敬だけど、いかんせん作品がアレなのばっか)が、途中ダレることもなく普通に見られた。「ダレない」というのが大事である。個人的にテレビジョンより上、モードより下。展開が早いとか、詰め込み過ぎだとかはさんざん言われていると思うのでとくに気になったことを挙げる。


・瞳を死なせる必要があったか?!

 インターハイ決勝戦終了後、寺堂院高校のコーチ・八木沢三姉妹の母は入院しており、重病であることをうかがわせていたが実はそうでもなく退院予定であることが明かされる。実力の差というより、「どちらがより病気が重かったか」で勝敗が決まるというふうに取れてしまう。富士見高校は、瞳が死んだから勝てたのか?! 


・コーチのスパルタを受け入れることができない

 富士見高校にやってきたコーチの練習方法が明らかに「効率的」ではない。こずえの筋力強化のために手首に鎖をまかせて、けがをしても練習を続けるように指示、部員の腹部に思いっきりボールを当て、それにより吐血しても無視。いやあきらかにヤバいからw 「オールジャパンで悔しかったからその思いを味わわせたくない」という思いから頑迷で非効率な指導をしていると言っていたが、そんなへんてこな練習ばっかしてたから負けたんだよって言いたい。しかも「オールジャパンで負けた」のは富士見高校ではなくお前でなんの因果関係もない。その言葉に感化されて「もっと厳しい練習をしてください」という部員たちもバカというか頭おかしい。その練習で下手したら一生バレーボールができなくなるほどの怪我をしてしまうかもしれない。


・スティックいらない

 スティックを使わせるくせに準備の時間が短い、そのあとの展開を集中してみることができなかった。また、スティックを慌てて膨らませるくせに、使う時間が短い。自由に叩かせればよかったのではと思う。


・好きなことを好きなだけしよう

 バレーを捨てようとした真木村(佐々木莉佳子)にこずえが「若いから夢も時間もある、好きな時に好きなことを好きなだけしないと、人生後悔するよ」的なことを言っていて、このセリフが眩しすぎてつらかった。ぶっちゃけ観客は全員そんな時代を通り過ぎて後悔ばかりしている連中で、後悔を隠して知らないふりをしてかろうじて生きている。つらかったw


・時代背景が謎

  アタックno1=昭和だと思ってみていたから、こずえが瞳の危篤の連絡をうけ携帯を突然取り出した時、頭が混乱した。ガラケーだったので10年前くらいの話だと思うが、それだったらコーチの練習メニューがスポ根すぎはしないか。確実に親が出てくるタイプのやつだと思う。

 

・唐突にくる歌

 「苦しくったって 悲しくったって」のあの歌が唐突に歌われて爆笑した。無駄にバキバキのダンスミュージックにアレンジされていてそこも唐突で笑いをこらえるのに必死だった。

出演者の感想


・和田彩花

 絶対にまじりあわなそうな陰と陽を乳化させてドロドロにしているような人がピンピンに明るいスポーツ少女を演じていることに恐ろしさを感じる。ハロプロは「年齢」に厳しくて20歳になると写真集ですぐ黒水着を着せるのに、アタックno1での和田さんは普通にJKで、普通に制服・体操着・ユニフォームを着ていた。なぜか怖かった。


・中西香菜

 追放の歌で複数のオタクが中西さんと同じ手の動きつまり振りコピをしていた。中西さんのオタクって厄介な人が多そうだなと思う。こずえ・みどりとの対決に負けたとき「才能がない」と言っていたが、それを周りが白々しく「そんなことない」的なことを言うのがつらかった。少なくともバレー部部長は華々しすぎるこずえ・みどりと比べると「バレーの才能がない」と言わざるを得ない。


・竹内朱莉

 足が太すぎて萎えた。関西弁は頑張ってたと思う。挨拶で「次は千秋楽なので頑張る」的なことを言っていたが、本公演は頑張らなかったのか? と邪推してしまった。


・勝田里奈

 演劇に対して全く「やる気がない」し、「やろうとも思わない」ことがよく分かった。まず、顔が仕事中の私みたい。目を開けているけどもドアはクローズされた状態。そしてモノローグが全部録音。演出だとしてもやる気なさすぎ。配役表を見たときに勝田さんが一人だけバレーボールに関わっていなかったことについて不思議に思っていたがこの演技を見たら納得した。モーニング娘。のかつての劇で生田さんや飯窪さんが出演しなかったように、今度から勝田さんも出なくていいと思う。やる気がないなら辞めろと言いたいわけではなく、アイドルの他にもっと好きな気持ちで好きに動けてより実力を発揮できる場所があるってことを言いたい。私はほかに行くところがないから死んだ目で仕事し続けているけど、勝田さんはいっぱいある。ある。あなたならできる。


・室田瑞希

 室田さん演じるイシマツがこの劇のキーマンで、起承転結すべてを担っている。もしイシマツがいなかったらこの劇は「一枚のチケット」になっていたと思う。アタックno1が成功したのは、すべてイシマツがいたから。室田さんのおかげである。終演後コレ写を買った。室田さんはわざと三の線を選んでいるようなところがあって、それがまるで、ヤクの運び屋が税関でスーツケースをわざとひっくり返して「何もありません」と潔白を証明しているようである。これは星田さんも言っていたことで、室田さんはおちゃらけを見せることで何を隠している、隠したいと思っている。今回も明るくおちゃらける中でそういう面がチラリと見えた。

・佐々木莉佳子

 動きが一番バレーボールらしかった。歌がうまくなっている。ハスキーな声で歌が上手いというのは大きな武器だと思う。演技も一番上手いと思った。佐々木さんは今年春からぐんと大人っぽくなって、ワイルドなセクシーオーラを出すようになった。女性のファンがめちゃくちゃ増えた。それってすごいよね。


・上國料萌衣

 あきらかにちっちゃいので、バレーボールをやっているとは思えない。せいぜいセッターだと思う。現実的な説得力がないので、みどりが「すごいバレーボール選手」だということをあまり実感できなかった。でもこれはかみこのせいじゃなくて、すべて配役を決めた偉い人のせいである。かみこは何も悪くない。


・笠原桃菜

 可愛かった。イギリスのパブリックスクールに通う頭のいい子みたいだった。外見から、室田演じるイシマツよりも運動ができる扱いされていたのが納得できないw

・船木結

・川村文乃

  船木さん・川村さんの二人は寺堂院高校の八木沢三姉妹ということで、正直出番が少なくかわいそうに思った。アンジュルム全員富士見高校にして、寺堂院高校はビヨーンズにすりゃよかったんじゃないか。川村さんはネガポジポジのアンサンブルの方が出演時間長かったし目立ってたと思う。お二人とも西の方出身で関西弁はばっちり、もっとセリフを聞きたかった。


・ちかてつさん

 全員ネガポジポジの方が出番が多かった。アンジュルムの冠がついている劇なのでしょうがない。また、ビヨーンズ&ちかてつで現代劇やってほしい。

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